ミャンマーについて

ミャンマーの人たち

ミャンマー人は親日です。とはいえ、国が違えば考え方は大きく違うもの。私どもが気づいたミャンマー人の「あるある」をご紹介いたします。

実は日本食は苦手

ミャンマー人は親日です。とても親しくしてくれ、日本人の役に立とうと努力してくれます。
そんな関係が続くと、ヘルシーだと世界で絶賛されている(であろう)日本食、それも寿司を食べてもらいたい、ということになります。

しかし、ミャンマーでは魚を生で食べる習慣はありません。ましてやヤンゴンに多いビルマ族の食事は脂っこいものが中心です。

ですから、満を持して連れて行った日本食レストランで、あまり食が進んでいないのが気になってしまいます。
弊社の女性従業員も、ビルマ料理屋ではご飯4杯はたべるのに、日本食レストランではどんぶり半分も食べません。

「日本食食べたい?」と聞いても、気が進まないようです。
「食べたくない」のは間違いで「日本食になれてない」というのが正しいですが、「食べたくない」と受け取れてしまいます。

名字がない

ミャンマーには名字がありません。同じ家族であっても、同じ部分はありません。また、HAN SWEにように2語で構成される人もいるし、3語、4語で構成される人もいます。ですから、基本的にはフルネームで呼ぶことになります。

大変なのは、外国仕様のWEBサービスを使う場合です。たとえば、弊社でも導入しているGoogle Apps。メールやスケジュール帳、そして共有ドライブと、ビジネスには欠かせないツールを提供してくれます。そこに従業員をユーザとして登録するとき、「姓」「名」欄が分かれていて、それぞれが必須項目となっています。HAN SWEをどのように分ければ良いでしょうか。たとえば、Lue Lu Pawはどう分ければ良いでしょうか。悩むところです。

ミャンマー国外のネット通販は利用できないケースが多いです。姓名の入力が必須項目となっているためです。ヤンゴン・日本間の直行便が飛んでいるANA(全日空)の航空券購入も、ミャンマー人はネットではできません。現地の旅行会社で手配をしてもらうか、電話での購入となります。

ちなみに、名前で家族の判別ができないので、ミャンマーでは「父親の名前」を記入するのが通例となっています。ミャンマー大使館でのVISA申請書にも「父親の名前」を書く欄があり、日本人には取っつきにくい項目となっています。

敬称

名前の前にU、Ko、Daw、Maがつきます。これは敬称で、Mrs.やMissのようなものです。Uは目上の男性、Koは年下の男性、Dawは目上の男性、Maは年下の女性を意味しますが、年下年上という境は曖昧です。だいたい40歳ぐらいで「一人前」と自他認めるようになると、UやDawを名乗るようです。

しかし、師弟関係があったり、上司部下関係があったりすると、若くしてもUやDawがつくこともあります。
なお、部族によっては、この4つ以外にも敬称があります。

WEBや電話で「お問合せ」すると課金されると思っている

ミャンマーでは、たとえば購入した電気製品が壊れ、コールセンタに修理の問合せをすると、課金されるのが一般的です。課金専用電話番号となっていて、後日かけた電話会社から請求されます。

そういった背景もあり、ミャンマー人はメーカーや店に問合せをすることをせず、自分の家族や友達に訪ねる習慣があります。ですから、家族や友達が知っている製品を買う傾向にあります。

トヨタ車ばかりが走っている理由も、そこにあるかもしれません。
ネットの口コミを信じない理由も、そこにあるかもしれません。

先生の前ではくだけてはならない、女性がお酒を飲むなんて恥ずべきこと

一言で言うと、ミャンマー人従業員とは「飲みニケーション」が成立しづらい。現代の日本人文化と会わず、日系企業が進出するときに一番つらいところです。

ミャンマー人の習慣の大前提として、お坊さん・親・先生(上司も含め)はとても偉い人です。ですから、そういう人たちの前でくだけた態度を取ることは失礼と考えています。お酒もなるべく飲まないように心がけているようです。

ミャンマー人女性はお酒を飲みません。お酒を飲むことは好きなようですが、女性が人前で酒を飲むことは恥ずかしいことと考えています。留学経験が長かったり、ミャンマー国外での雇用が長い人は、飲むこともあります。ただし、外国人の多いバーやレストランなど、人目をはばからない場所を選んであげる必要はあります。

逆に言うと、ミーティングなどで目下の者が発言することも失礼と考えているようです。ミャンマー企業の大部分が「社長ありき」のビジネスを展開していて、悪い意味の無い「ワンマン経営」です。この考え方を直していかないと、従業員はいつまでたっても「下の子」意識を脱却できません。