ミャンマーについて
ミャンマーのIT環境
ミャンマーのインターネット事情・電力事情は極めて悪いと言われていますが、2014年に入り劇的に良くなってきました。ビジネスアワーでもビデオのスカイプチャットができるようになり、500MBのファイルも20~30分程度でダウンロードできます(弊社実績)。しかし、そもそもインターネットがまともに利用できるようになって1年程度。コンピュータ系大学院卒業であってもインターネットの経験はほとんど無いのが現状です。
ネットインフラは「どうしようもない」レベルをようやく脱却。
ミャンマーのネットインフラは格段によくなりました。20Kbps〜50Kbpsのネット回線を10人でシェアするような状況は改善され、現在は、ADSKや光ファイバーの導入が進み、また、モバイルでは2014年8月、外資携帯電話会社による3G通信が始まりました。
ただし、料金はかなり高額です。オフィスや店舗でネットを利用する方法は4種類あります。
(1) 現地携帯電話でテザリングする
まもなく、外資キャリアがサービス開始!Ooredooは2014年8月にスタートしました。
KDDIと資本提携したMPTもテザリング可能ですが、ヤンゴン市内では「ほとんどつながらない」と考えた方が良いでしょう。Facebookでお店にチェックインして写真を1枚アップするのに、30分は見る必要があります。
(2) WiMAXのWifiルータ(Redlinkなど) を利用する
3Mbps契約 (日中20~50Kbps、夜間1.2Mbps)
・初期費用 550,000MMK
・月額費用 150,000MMK
(3) ADSLを利用する (開通に数ヶ月かかることも)
100Kbps~200Kbps程度、ヤンゴン市内全般で利用できるようです
大雨、暴動、いろいろな理由で速度が遅くなる場合が多いです。
(4) 光ファイバーを導入する (敷設可否エリア有り)
METRO、YATANARPON、MPTの3キャリアあります。
開通費用200,000MMK、月額200,000MMK。(金額は帯域幅・場所によります)
Googleを使いこなせない
軍政権でなくなり、インターネットが普及し始めてからまだ1年程度という現実にあります。
2013年2月、私どもが進出を決めたときには、Googleミャンマーはありませんでした。Google Analyticsも規制がかかっていて、アクセスできても利用できないようになっていました。ホテルのWiFiは電波こそ飛んでいますが、20Kbpsでるかどうかでした。間違ってスマートフォンのアプリ更新ボタンを押してしまうと、日本に帰るまでアップデートが終わりません。現地でプリンタ購入しても、ドライバのインストールは一生終わらないような状況です。アメリカや日本のサイトはリッチすぎたりjavascriptを使って余計な広告を読み込むため、なかなか表示されません。
ですから、Googleで何か調べようとしても、検索結果表示で30秒、検索上位5件開いて5分かかります。調べているうちに何を調べたかったのか忘れてしまうほど。
現在は素晴らしく良くなりましたが、インターネットを使うようになったのはつい最近です。ですから、理工系大学院卒であってもGoogleの使い方を教えないと、使い方が分かりません。
ビルマ語でGoogle検索してもまともな結果が出てこない
ミャンマーでは、Zawgyi-oneというデファクトスタンダードの文字コード体系と、Myanmar3というUTF-8の文字体系が存在しています。そのため、Googleが正しくキーワードを理解できないのです。
そして一番の問題は、そのコード体系が完全にバッティングしていることです。アルファベットでたとえると、Aという文字がkと表示されます。つまりAPPLEが?????と文字化けとして理解できるように表示されるのでなく、QRR3@と表示され、GoogleはQRR3@として理解します。これは文字化けではなく、一種の暗号です。
そのため、Zawgyi-one専用PC、Myanmar3専用PCの2台持ちするケースがあります。
最近はWEBフォントを使って、QRR3@をAPPLEと表示させるような手法で実装しています。しかし、GoogleがQRR3@をAPPLEと認識する技術を導入しない限り、まともな検索結果は期待できません。
なお、それ以外に、Zawgyi-oneとMyannmar3以外にも、部族ごとの文字コード体系も存在します。